イギリス軍のサブマシンガンL2A3、通称”スターリングSMG”。第二次世界大戦中に開発され、長射程・高威力の主力ライフルL1A1（FAL）を補完する近接戦闘用武器として、1953年に採用された。鉄パイプ状本体の真横から弾倉が突き出るスタイルは、前任機のステンSMGを彷彿とさせる外観だが、実際にステンの生産設備の一部が流用可能であった。シンプルブローバック・オープンボルト方式という単純な造りでありながら、作動時に砂塵を掻き出す形状のボルトキャリア、回転式ストックなど、ステンにはない工夫を見ることができる。なお、SF大作に登場するブラスター・ライフルは、このスターリングSMGを原型としたステージガンであり、銀幕の世界でも華々しい活躍を見せた銃ともいえる。