
豊崎恵那&照安鞠亜の水着フィギュア『S-style』の発売を記念して、小説ショートストーリーを公開!
豊崎恵那&照安鞠亜の水着フィギュア『S-style』の発売を記念して、
小説ショートストーリーを公開!
「リトルアーモリー エクステンド-放課後のフロントライン-」購入特典のSS(ショートストーリー)を、著者のおかざき登先生が執筆。
恵那と鞠亜のSSをどうぞご覧ください。
小説リトルアーモリーSS恵那と鞠亜の他愛ない話
「陸自に対物ライフルってないじゃないですか。なんででしょう?」
プールサイドに座って、水面を足でパチャパチャやりながら鞠亜は訊いた。
「え? M24とかあるけど。っていうか、プールに来てまでする話?」
お互いビキニ姿で何を言っているんだ、と恵那の顔には書いてあるようだった。
「あれは対人じゃないですか。 ミリ以下の豆鉄砲は対物とは言いませんよ」
「貴女の銃が過剰火力なのよ。確かにそれで助かったことはあるけど、12.7ミリなんて大口径が必要になる局面なら、ロケット弾とか迫撃砲とか他に有効な武器もあるし」
「えー。ピンポイントで急所を狙ったり、ダメだったとき素早くもう一発撃ったりできないじゃないですか」
「そんな対処が必要な相手が出てくるのは前線の方でしょ? だったら戦車も自走砲も配備されてると思うけど」
「迫撃砲も戦車も自走砲も、一人じゃ運用できないじゃないですか。狭いところとかにいる標的だけを排除するにも向いてませんし」
「それはその通りだと思うけど、照安さんが想定してるケースもかなり限定的っていうか、相当マニアックじゃない?」
「それはそうですけど、日本だって最近は物騒になってるじゃないですか。前線はそれで済むかもしれませんけど」
「それは......まあ......」
「その点、対物ライフルがたくさん配備されたら万全ですよ!」
「断言したわね......」
「徹甲炸裂焼夷弾とかも潤沢にあると完璧だと思いません?」
「逆に物騒すぎて怖いわよ」
「でも、作戦を長引かせるより、確実に短時間で終わらせることこそ犠牲者や被害者を最小限に抑えることにつながるわけじゃないですか。つまり、求められるのは確実に厄介な敵を仕留められる大火力なんですよ! その火力を一人で携行できるなんて最高です!」
「そんなの、状況によるとしか......」
「その状況によって取り得る選択肢を増やす意味でも、対物ライフルの配備は急務だと思うんですよ!」
「わかったから、ヒートアップ゚しないの。きっと今、上層部が検討してるわよ」
呆れ顔で、恵那が肩をすくめる。
「まったく、普段は大人しいのに、なんでこんなに火力偏重主義なのかしら......」
これが、文化祭よりもっと前、夏のことである。こののち、秋も深まって、鞠亜の言葉が真実味を帯びてくるとは、二人とも夢にも思っていなかった。
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